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被災者をお迎えした支援村

4月15日、金曜日。

支援村では今、桜が満開です。

そんな中、いよいよ被災者を迎え入れる新たな展開が起きています。

4月13日の朝、事務局が開く9:00になるや否や電話が鳴りました。
かけてきたのは栃木県鹿沼市の体育館で避難所生活をされているHさんでした。

 

 

Hさん(浪江町)の話によれば、「原発の影響で村には戻れないので移住先を探しています。
掲示板に張ってある“大山支援村だより”を見て、鴨川を一度見に行きたいと思っています。
友人のOさん(飯舘村)と一緒に行きたいのだけれど、車がないので迎えに来ていただく
ことは可能ですか?」 とのことでした。

そこで支援村では急遽、Hさん夫妻とOさん夫妻滞在の準備をしつつ、翌日の14日
にお迎えにあがりました。昨日の夕方支援村に到着し、村のみんなで持ち寄った
手作り料理を一緒に食べ、今日は鴨川市内をご案内しています。

今回、こうして初めて被災者の方に支援村をご利用いただくことになりました。
支援村を一緒に作り上げてくださっている皆さまに改めて感謝いたします。

以下は事務局長の林良樹が昨夜綴った報告文です。

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今日、鴨川自然王国のワゴン車をお借りして、僕と首藤くんとクリスとで、
栃木県鹿沼市の避難所から、申し出のあった4名の方を鴨川へお連れしました。

浪江町からHさんご夫妻、飯舘村からOさんご夫妻です。

鴨川に到着し、宿泊する教室や学校内を案内すると、
「廃校を利用した施設というから、もっと古ぼけた建物だと
思っていたけどこんなにきれいだとは、驚きました。」
と言って支援村の市民パワーに驚いていました。

夜は村の人も集まり、交流会をしました。
そして、約ひと月の体育館暮らしで、毎日3食、パンか弁当の
食生活の日々を送るなか、支援村での暖かい味噌汁と
お茶碗で食べれるごはんに大変感激していました。

ひと月ぶりのビールに、いやー!うまいなあ!と感激し、
ひと月ぶりの家庭用の小さな湯船に、いやー!ゆっくり、あったまったー!と感激し、
ひと月ぶりの素朴な家庭料理に、いやー!こういうのが食べたかったー!と感激し、
ひと月ぶりのお刺身に、いやー!やっぱ、うまいなあ!と感激し、
ひと月ぶりのバーベキューに、いやー!ごちそうだーと感激し、
ひと月ぶりの個室に、いやー!落ち着くなーと感激し、
とにかく、支援村の皆のあたたかい手作りのもてなしに、
ひとつひとつ感激の連発でした。
本当に、目頭を熱くして感激していました。

また、保田インターを降りて、車窓から見える田んぼや里山の風景に、
「ああーっ、福島みたいだ〜。安心するなー。」
「やっぱ、こういうところに住みたいなー。」
と、皆さん口々に漏らしていました。

浪江町の方も、飯舘村の方も、「放射能のせいで、
もう戻って復興することがむずかしくなりました。」と、
胸を引きさかれるような思いでふるさとに見切りをつけ、
勇気を持って一歩踏み出して来たという感じです。

はじめて訪れる春ののどかな大山を見まわし、「いいところですね、
ここなら、うちの年老いたじいさんとばあさんも喜びそうだ。」
と鹿沼の避難所にご両親を残して見学に来た
H夫妻は言っていました。
支援村の皆さん、そして今までご協力してくださった皆さん、
ふんばってここを支えてくださり、本当にありがとうございました。

地震、津波、原発により、人生の新しいステージを、
突然探すことを余儀なくされた人にとって、ここ大山支援村が
少しでも絶望に苦しみ、途方にくれる人の心に希望の明りを
灯すことができるのは、本当にうれしい限りです。

明日は、鴨川をご案内します。
大山千枚田、大山不動尊、みんなみの里、国保病院、長狭学園、
ふるさと回帰支援センター、亀田病院、前原海岸、天津神明神社、
など鴨川の山と海をまわる予定です。

皆さん、本当におつかれさまでした、
そして、ありがとうございます。

林良樹

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Comments

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Time 2011年4月15日 at 6:33 PM

[…] 昨日の様子はこちら。 […]